TMB HISTORY
GALA PERFORMANCES

舞台はスペインの港町バルセロナ。 宿屋の娘キトリと床屋のバジルが主人公。

タイトルロールのドン・キホーテや、街のお金持ちのガマーシュ、闘牛士のエスパーダなど個性豊かな登場人物を巻き込みながら、キトリとバジルが結婚するまでのストーリーが明るく楽しく描かれている喜劇です。

ガラ公演では必ずと言ってよいほど、上演される演目です。とても華やかでエネルギッシュな演目なので、踊るダンサーによって様々なテクニックが大きな見せ場となります。
ぜひ2キャストそれぞれの個性を楽しんでいただきたいです。

言わずと知れた世界的な童話シンデレラが元になっているストーリー。

意地悪な継母と姉妹から乱雑な扱いを受けるシンデレラが、仙女の魔法によって美しいプリンセスの姿に変身して、宮廷の舞踏会で王子と恋に落ちます。

しかし仙女との約束で12時と同時に魔法が解けてシンデレラは元の姿に戻ってしまいます。
走り去ったシンデレラが落としたガラスの靴を持って、王子は彼女を探しに世界中を旅するのでした。

ロマンチックな音楽で、にぎやかな宮廷の中を抜け出し静寂の時間の中、二人の気持ちの高まりを表現しているラブストーリー溢れるパ・ド・ドゥ。

今回は完全新作として再振付をほどこして上演します。
新作として企画されているシンデレラ全幕の先行として上演です。

海賊船が荒海を超えて帰船しました。首領コンラッドと海賊たちが次の標的を見つけて奴隷市場へ忍び込みます。
全ての奴隷を解放しようと考えるコンラッドの前に美しい娘メドーラが商品として連れてこられ、二人は目が合った瞬間恋に落ちますが、メドーラを気に入った大富豪パシャが彼女を連れ去ってしまいます。
コンラッドはメドーラを助けるべくパシャの屋敷に忍び込むことを決意するのでした。

本作の「花園」はメドーラを想いながら眠りについたコンラッドの夢の中のシーン。
幻想的に始まる世界感と、メドーラからあふれる気品、コールドバレエの美しさとスピーディーなコンビネーションが魅力です。
風格と男性的な力強さを表現するコンラッドと花園に咲き誇るバラをイメージしたメドーラの振る舞いは必見です。

フロレスタン王国に王女オーロラが生まれました。
妖精たちが王女の誕生を祝いに王宮に招かれますが、一人だけ招かれなかったことに怒ったカラボスに「王女は16歳の誕生日に紡ぎ針を刺して死ぬ」と予言されます。
そこにリラの精が立ちはだかり「死ぬのではなく眠るだけです。100年後に勇敢な王子が現れて彼のキスで目覚めるでしょう」とさらなる予言をするのでした。

チャイコフスキー三大バレエの中でも最も豪華絢爛とされ、同時に様々な童話のキャラクターに扮した登場人物たちが魅力的な作品。
中でもこのグラン・パ・ド・ドゥは結婚式のラストを飾る場で踊られることもあり、包み込まれるような幸福感と様式美を感じることが出来る醍醐味溢れるシーンです。

騎士ジャン・ド・ブリエンヌは、婚約者ライモンダを残し、遠征へと出かけます。
ライモンダが帰りを待ちわびているとジャンが帰還するという知らせが届きます。
館ではジャンを迎える宴の準備が始まりますが、そこへやってきたサラセンの騎士アブデラフマンは一目でライモンダに惹かれ、強引に求愛します。
ライモンダが敢然と彼を拒否するとアブデラフマンは、彼女を力づくで、さらっていこうします。
そこへ帰還したジャンは国王の命令で、アブデラフマンと決闘することとなり、ジャンの勝利と共にアブデラフマンはライモンダに愛を訴えながら息を引き取ります。
晴れてライモンダとジャン・ド・ブリエンヌは結ばれ、盛大な祝宴が催されるのでした。

スピーディな展開と一人の女性を巡る決闘というドラマティックな要素で全幕を通して人気あるシーンが溢れる作品です。
今回は第3幕結婚の場でのグラン・パ・ド・ドゥをソリスト4組と共に上演します。
騎士の重厚さとライモンダの気高さ、特にこの作品で欠かせないのがライモンダソロのポワントワークです。
床をなめらかに滑るようなステップから力強さと高貴さが表現され、全体に力強い盛り上がりをみせる曲調の中に鋭い緊張感を産み出します。
ステージを圧する風格あるライモンダに期待ください。