芸術監督就任御挨拶

谷桃子バレエ団 入団オーディション

7月公演より、芸術監督を務めさせて頂くことになりました高部尚子でございます。
すでにトリプルビル、日生劇場「白鳥の湖」の公演を終えたところですが、
改めましてご挨拶申し上げます。
私が作品を制作する側に関わるようになってからは、
古典バレエの継承の難しさを痛感するようになりました。
特に谷桃子バレエ団では谷桃子先生が作り上げた独特な世界観があり、
代表するものが「白鳥の湖」や「ジゼル」
またキャラクター要素を豊富に生かした「リゼット」「ドンキホーテ」などになり、
これらの作品だけでも60年以上踊り継がれてきていますので、
踊ってきたダンサーのフィルターを通すと少しずつ変化してきていて、
それが何年か経つとはっきりと振付が変わっていることがありハッとする事があります。
もちろん作品も時代と共に生き続けていますから変化して良いはずですが、
谷桃子先生のドラマ性、空気感のようなものは、
出来る限り残していかなければならない課題で
その為には細かい演出指導が何よりも大事だと自負しております。
そしてもう一つ それは作り続けるということ。
これはクラシックバレエ作品においてもコンテンポラリー作品においても重要な事で
白鳥の湖やジゼルが谷バレエ団の代名詞だとすると、
それ以外の古典作品は新しく制作する可能性が無限にあります。
近年では、EldarAlievによる「海賊」や
「眠りの森の美女」などがバレエ団のレパートリーに加わりました。
コンテンポラリー作品は先日終えたばかりのトリプルビルがまさしく新しい挑戦でした。
今後は団内の振付家の起用も更に推進して参ります。
振付も心体も未知のものを探し続けて追求する事は、
谷桃子先生が推奨してきた事でもありました。
継承と現代性、団内と団外の振付家の作品制作を基軸に
これからも邁進して参りたいと思います。
何卒ご指導ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。

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